WordPressのパーマリンク設定で唯一の正解とおすすめが違う理由
SEOの観点からいうとパーマリンク設定のおすすめは「カスタム構造」一択です。ただ、いろいろな理由からわたしのおすすめは「数字ベース」です。この記事では、パーマリンクがいったいどういったもので、なぜぼくが「数字ベース」をおすすめなのかの理由を解説します。
目次
パーマリンクとは
パーマリンクとは、Webページ毎に設定される個別のURLのことです。
つまり、ドメインはよくインターネット上に住所というようにいわれますが、パーマリンクは記事がそれぞれ異なるアドレスにになるように振り分けられたインターネット上の部屋番号のようなものです。
WordPressのパーマリンクはかんたんに管理画面から変更することができます。
項目 | パーマリンク例 |
基本(デフォルト) | https://296.co.jp/?p=123 |
日付と投稿名 | https://296.co.jp/2018/10/27/sample-post |
月と投稿名 | https://296.co.jp/2018/10/sample-post |
数字ベース | https://296.co.jp/archives/123 |
投稿名 | https://296.co.jp/sample-post |
カスタム構造 | https://296.co.jp/category/sample-post |
このように5つの定形パターンとパーツを組み合わせることができるカスタム構造の計6つから選択できます。
具体的な設定方法については、イラストつきのマニュアルを用意していますのでパーマリンクの設定をしようをご参考にしてください。
パーマリンクのおすすめ設定
SEOの観点からの正解は「カスタム構造」一択
カスタム構造はスラッグを組合させてつくることができるパーマリンクです。そのなかでもおすすめは「/%category%/%postname%/」です。
これはカスタム構造のデフォルト設定でもありますので、カスタム構造にチェックをいれると自動的に上記のタグが反映されます。
https://296.co.jp/web/wordpress-install
「カスタム構造」が正解である理由
まず、Googleのヘルプページ「シンプルなURL構造を維持する」を引用してみます。
サイトの URL 構造はできる限りシンプルにします。論理的かつ人間が理解できる方法で(可能な場合は ID ではなく意味のある単語を使用して)URL を構成できるよう、コンテンツを分類します。たとえば、航空機(aviation)に関する情報を探している場合、http://en.wikipedia.org/wiki/Aviation のような URL であれば、見ただけで必要な情報であるかどうかを判断できます。http://www.example.com/index.php?id_sezione=360&sid=3a5ebc944f41daa6f849f730f1 のような URL 自体は、ユーザーの関心を引くことはほとんどありません。
シンプルな URL 構造を維持する – Search Console ヘルプ
ポイントは2つです。
- シンプルで論理的かつ人間が理解できる構成にする
- IDではなく意味のある単語をつかう
Googleのヘルプページにもあるように、「http://en.wikipedia.org/wiki/Aviation」のURLをみただけで、このページが「英語版のウィキベディアサイト内にある航空機に関する情報」ページというのが容易に推測できます。
このようなURL構造を、検索エンジンであるGoogleが推奨しているということは、これがSEOの観点で正解なのです。
カスタム構造「/%category%/%postname%/」のデメリット2つ
ひとつは、記事を書くたびに、英語ベースでスラッグ(URL)を作る必要があります。このステップを省いてしまうと、タイトル欄に入力した日本語がそのままスラッグになってしまいます。
あとから気づいて変更することもできるのですが、公開してすぐ気づくのならまだしも、検索エンジンにインデックスされてからだとURLが変わってしまうことになってしまいます。
日本語URLをおすすめしない理由はドメインやスラッグに日本語を含んだURLをつかわないほうがいいをご覧ください。
ふたつめは、記事が増えてきたときにカテゴリー構造を変えるとき、「%category%」がはいっているとURLも変わってしまいます。URLが変わるとどういった問題がおこるのかということについては後述しています。
わたしのおすすすめは「数字ベース」
先にSEOの観点からの正解を述べたあとで、わたしのおすすめはあえて正解ではない「数字ベース」です。
数字ベースはとにかく楽です。
WordPressは、記事に対して固有のIDが割り振られます。そのIDがURLに自動的につかわれるようになるので、都度、URLを考える必要はありませんので、その分、記事を書いたりリライトしたりするということに時間がつかえるのです。
確かに SEO的にはパーマリンクに「投稿名」をいれることが間違いなく正解なのですが、Googleの検索順位は200以上の基準に基づいたアルゴリズムで検索順位が作られています。
そんななかで、このURLが検索順位に与える影響というのは微々たるものなのではないかと考えています。
最近のブラウザはアドレスバーにURLを全部表示しない設定になっているものが多く、より良質な記事を書くほうがユーザーにとってはいいのではないかと考えるからです。
パーマリンク設定は必ず最初に設定してしまうほうがいい理由
この記事ではおすすめのパーマリンク設定を解説してきましたが、この設定はWordPressをインストールしたら、記事を書きはじめるまえに設定しましょう。
そして、原則、途中で設定を変えることがないようにしましょう。途中で変えないほうがいい理由は以下の3つです。
検索エンジンの評価がリセットされる
検索エンジンのなかで、検索順位はURLひとつひとつに対して評価がなされていきます。
URLが変わってしまうと、それまで積み重ねられてきた評価がリセットされてしますので、今まであるクエリで1位をとれていた記事も順位がさがってしまう可能性があります。
検索エンジンもどんどん優れてきているので、URLが変わった場合にも数日後に元の順位に戻ることもあるようですが、これは保証されたことではないので、できる限り最初に生成したURLはあとから変えないほうがいいのです。
被リンクがリンク切れになってします
検索順位に最も貢献するといわれる被リンクがリンク切れします。
これは、検索順位にもユーザー側にも影響します。
検索順位への影響はひとつめの理由と同じですが、ユーザー側への影響というのはほかのブログやサイトから自分の記事に貼られたリンクをクリックしてもエラーでページが表示されないのです。
SNSのシェア回数がリセットされる
FacebookやTwitterでシェアされたり、はてなブックマークやPocketでブックマークされると、そのシェア数やブックマーク数が計測されていきます。
特に、はてブはブックマーク数が増えれば増えるほど、はてブでの露出が増えてアクセス数があがっていきます。
しかし、これもURLごとに数の計測をしていますので、数字がリセットされてしまいます。
まとめ
パーマリンク設定は「カスタム構造」で「/%category%/%postname%/」に設定するのが唯一の正解です。しかし、運用上のわたしのおすすめは「数字ベース」です。
原則、途中での変更はおすすめしませんので、しっかりと考えて設定するようにしましょう。