ホームページ制作会社を選ぶときのポイントを解説!失敗しないために必要な事とは?
ホームページ制作を制作会社に外注する際、「どの制作会社に依頼すればいいのか分からない」という疑問があるのではないでしょうか?
近年、ホームページ制作は重要なプロジェクトとして認知されるようになりました。
しかし一方で、
- 知識が無いためどう動けばいいか分からない
- 制作会社をリサーチしてみたが、多すぎて選べない
- そもそも何が違うのかよく分からない
といった理由から困ってしまう担当者が多いのが現状です。
そうした疑問や悩みを解決するため本記事では、
- 失敗しないために必要な準備
- 制作会社の種類や特徴
- 制作会社を選ぶときのポイント
などについて詳しく解説していきます。
よろしければぜひ最後までご覧になってください。
制作会社選びに失敗しないための準備
実際に制作会社を選んでいくときに、「どんな制作会社があるか」、「どこをポイントに選べば良いか」、という制作会社側のことについ目が行きがちです。
しかし、ホームページ制作外注で失敗する原因の多くは、実は発注側の準備不足にあるということが分かっています。
なので、先に事前準備について押さえておく必要があります。
以下では、制作会社の選定の前に、発注側が決めておかなければならないことを紹介していきます。
目的・予算・納期の明確化
まずは、目的と予算そして納期を明確にしましょう。
制作企画では目的を決定し、そこからターゲットユーザーの確定やペルソナ設定を行っていきます。
企画が進んでいくと「自社サイトの強みやアピールポイント」、リニューアルプロジェクトであれば「課題や改善点」などが決まってくるので、それらを実現するのに適した制作会社を選んでいくことになります。
なので、目的が明確化されていないと最適な選定が行えません。
また、予算や納期が曖昧だと制作会社の都合で対応が変わってきてしまいます。
ではどのように明確化していけばよいのでしょうか?
それは、
- 目的であれば:「手段を目的にしない」
- 予算や納期であれば:「具体的に決める」
という二つのポイントを意識するということです。
手段を目的にしない
例えば、「サイトが古いのでリニューアルしたい」といった目的設定をしたとします。
このような目的設定は、手段が目的になっているため悪い例であると言えます。
ではどうすれば良いのでしょうか?
この例であれば、「古いサイトをリニューアルするとどんな利益があるのか」を考えれば良さそうです。
その結果、「集客力が上がり、商品の売り上げアップにつながる」という答えが出てきたとします。
これにより「集客力を上げ、商品の売り上げをアップさせたい」という目的と、そのために「古いサイトをリニューアルする」という手段をハッキリ分けることが出来ました。
この考え方を使えば自ずと目的が明確になるので、ぜひ参考にしてみてください。
予算・納期を具体的に決める
続いて、「具体的に決める」ということについて見ていきます。
予算の設定では、上限や希望金額を必ず数字を使って決めるようにしましょう。
「できるだけ安く」等の抽象的な設定はNGです。
これらを意識するだけで、「200万円が上限だが、100万円までに納めたい」というような具体的な設定が可能になります。
納期に関しても同様です。
「できるだけ早く」や「〇月~〇月くらい」等の抽象的な設定は、制作会社の都合でスケジュールを決められてしまい、対応の優先度が下がる恐れもあります。
なので特に急いでいなくても納期の設定は必要です。
「〇月〇日にサイトの公開を予定しているので、〇月中に納品してください」のように具体化するようにしましょう。
管理・運用について
ホームページ制作後の管理や運用をどうするか、についてもあらかじめ決めておくようにしましょう。
発注側としては、「知識がない」や「時間や手間を省きたい」、といったことがあるかと思います。
その場合、管理・運用に関しても制作会社に依頼することになります。
なので「予算」や「管理・運用の際に求めること」、について事前に明確にしておきましょう。
それを元にして、制作会社とある程度打ち合わせておくのが良いでしょう。
制作会社の中には、「初期費用は安いが月額費用が高い」、という場合もあるので、全体の総額で考えることがポイントになってきます。
提案依頼書(RFP)の用意
提案依頼書(RFP)とは、上記のような事前準備で決めたことをまとめた資料のことです。
口頭で伝えるのではなく、資料化することで正確に認識を共有することができます。
提案依頼書(RFP)を作成することの具体的なメリットは、
- プロジェクトの効率化を図れる
- 提案の質が向上する
- 意見のすれ違いを回避できる
などが挙げられます。
「意見のすれ違い」は、プロジェクトを失敗させる大きな要因です。
100万円~300万円規模のプロジェクトであれば、1日~2日で作成することができます。
失敗しないホームページ制作のためにも必ず用意するようにしましょう。
制作会社の種類や特徴①【スキル面】
発注側の準備が整ったら、どんな制作会社に依頼するかを決めていきます。
制作会社には、それぞれ得意・不得意があり、強みとなるスキルの分野が異なります。
なので基本的には、自社サイトの目的と一致する強みを持った会社を選びましょう。
では、制作会社にはどんな種類があるのでしょうか?
大きく以下の3つに分けられます。
- システム面に強い会社
- デザイン面に強い会社
- 総合力がある会社
それぞれ詳しい特徴を見ていきましょう。
システム面に強い会社
システム面に強い会社は、エンジニア主体で構成されている制作会社です。
システム設計に関するノウハウが充実しており、安心して任せることができます。
「要件定義の質が高いこと」や「高水準のセキュリティ」、などが特徴です。
自社で新たにシステムを構築したい場合や、他のサービスとの連携を検討している場合こちらがおすすめです。
具体的にはCMSを導入した「コンテンツサイト」や、ECシステムを導入した「ECサイト」の制作に向いています。
ただ、システムによって得意分野が異なる場合があるので、しっかりと確認するようにしましょう。
- CMS導入を考えているなら、CMSに特化した会社
- ECシステムの導入を考えているなら、ECシステムに特化した会社
を選ぶことが重要になります。
デザイン面に強い会社
デザイン面に強い会社は、トレンドや最新の技術などに敏感で、それらをサイト制作に素早く反映させることが出来る制作会社です。
ユーザーに魅力的な印象を与えることが得意で、自社のブランドイメージを巧みに表現してくれます。
デザイン性が高いサイトや、動きのあるサイトを検討している場合こちらがおすすめです。
デメリットとしては、やはりシステム面で不満が残ることなどが挙げられます。
総合力がある会社
総合力がある会社は、システムやデザインの基本が押さえられており、どちらも一定の品質を保証してくれる制作会社です。
今後長い付き合いの中で制作を依頼していきたい場合や、様々な目的の依頼をしたい場合こちらがおすすめです。
安く済ませたい場合
これら以外に、「とりあえずサイトを立ち上げたい」という場合があるかと思います。
その際はフリーランスに依頼することで、「安く、早く」制作することが可能です。
ただフリーランスは個人であるため、基本的にサポートまでは請け負っていない点に注意しておきましょう。
作るだけで十分な場合は、ぜひフリーランスへの依頼も検討してみてください。
制作会社の種類や特徴②【体制面】
制作会社にはスキルだけでなく、組織体制についてもそれぞれに違いがあります。
組織体制の違いによるメリット・デメリットを把握することも、制作会社を選ぶ際には重要です。
ここからは、体制面に関する種類や特徴について解説していきます。
制作会社の組織体制は大きく分けて、
- すべての業務を内製している会社
- 業務を部分的に内製している会社
の2種類で考えることが出来ます。
それでは詳しく見ていきましょう。
すべての業務を内製している会社
業務をすべて内製化しているということは、自社内で業務が完結している会社ということになります。
なので「エンジニア・デザイナー・ディレクター」が社内で場を共有しており、連携が取りやすいのが特徴です。
全業務を内製化している会社では、
- コミュニケーションが円滑にとれる
- 対応がスピーディー
- 品質が高い
- 社外を介さないのでセキュリティ面も安心
などのメリットが期待できます。
一方デメリットとしては、外注を行わない都合上、専門的なクオリティを突出させることが出来ないという点が挙げられます。
しかし見方を変えれば、安定したクオリティで制作物を提供できる、というメリットにもなり得ます。
前述した「総合力がある会社」への依頼を検討している場合、こちらの体制を取っている会社を選ぶのが良いでしょう。
業務を部分的に内製している会社
部分的に内製しているというのは、例えば「システム構築は自社で行い、デザインに関しては外注する」などといった体制のことです。
メリットとしては、専門としている分野、つまり内製化している部分のクオリティが高いという点が挙げられます。
「こだわりを持ったサイト制作がしたい」という目的を叶えてくれるでしょう。
デメリットとしては、
- 内製化していない部分は外注先によって品質が変わってくる
- 社外とのやり取りがあるためセキュリティ面が心配
といった点が挙げられます。
依頼する際はこの辺りの確認を必ず行うようにしましょう。
前述した「システム面に強い会社」や「デザイン面に強い会社」への依頼を検討している場合、こちらの体制を取っている会社を選ぶのが良いでしょう。
制作会社を選ぶときのポイント5選
ここまでの解説で、依頼したい制作会社をある程度絞り込めたかと思います。
しかし発注を決断するにはまだ不安要素がありそうです。
ここからは、発注する前に注意するべき5つのポイントを見ていきます。
対面での打ち合わせに対応しているか
ホームページ制作というプロジェクトは、メールやチャットなど文章だけでのやり取りでは良いものは作れません。
対面した際の具体的なコミュニケーションや、実際の制作物をお互いに照らし合わせながら認識を共有していくことが重要な分野となります。
ですので、メールのやり取りだけで済ませようとしている場合は注意が必要です。
リモートである場合、WEB会議が対応可能であるかの確認をしておきましょう。
コミュニケーション面に不安は無いか
ホームページ制作において、制作会社に一番求められているのはコミュニケーション力です。
向こうから提案が無かったり、こちらの意図を汲み取ってくれない場合は注意が必要です。
他にも専門用語を多用してくるなど、ユーザーフレンドリーでない会社はNGです。
こちらのアクションに対して返事が遅いなども、緊急対応してほしい場面での不安要素となります。
過去の実績や金額面以外にも、こういった対応面での違和感を見極める意識を持っておくと良いでしょう。
こちらの希望に見合った規模の会社なのか
例えば発注側が大企業で、大きなプロジェクトの依頼を希望しているとします。
その場合、小規模な制作会社に依頼するのは過負荷となり効果的でない場合があります。
逆の状況でも同様で、小さなプロジェクトを大規模な制作会社に依頼すると、単価が高くなるため費用対効果が悪い場合があります。
制作会社によって例外があるため一概には言えませんが、こうした一般論的な判断基準も参考にしてみてください。
制作後のサポートの有無
保守運用に関しても外注を検討している場合、サポート対応の有無を確認する必要があります。
制作と運用を別の会社に頼んでしまうと、一から説明しなおさなければなりません。
説明する側の負担も大きく、コミュニケーションコストも高くなるため効率が非常に悪いです。
保守運用面の外注は、制作に携わり、細かい仕様や認識を共有している会社に依頼するのが良いでしょう。
その場合、制作面でのクオリティに加え、保守運用の知識や経験があるかも念頭に置いた制作会社選びになることに注意しておいてください。
制作会社自身のサイトのクオリティは?
どれだけアピールポイントを並べていても、自身のサイトにそれが反映されていなければ説得力に欠けます。
逆に言えば、制作会社自身のサイトをチェックすることで、その会社のクオリティを判断することが出来るということになります。
具体的には、
- 専門外の人でも分かりやすく閲覧できるか
- 更新が停止していないか
- サイトが古臭くないか
- 情報は充実しているか
などの点を確認してみてください。
これらはホームページ制作の基本となりますので、満たせていない場合は検討しなおす必要があるでしょう。
制作会社選びに迷ったら、その会社のサイトをチェックしてみることをおすすめします。
まとめ
最後に、ホームページ制作会社選びに失敗しないために必要な事をまとめていきます。
チェック項目は以下の3点です。
- 発注側の事前準備はしっかりできているか
- 制作会社の種類や特徴について知り、自社の目的に合った会社を選べているか
- 本記事で取り上げた5つの注意点をチェックできているか
これらを漏れなく押さえられていればOKです。
ホームページ制作を外注する際、制作会社選びがそのプロジェクトの成功を左右する、といっても過言ではありません。
面倒ではありますが、確実な選定を行っていきましょう。
以上でこの記事を終わりにしたいと思います。
本解説がプロジェクトの成功に役立てば幸いです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。