ブラックハットSEOを一掃させるアルゴリズム更新「ペンギンアップデート」とは
目次
ペンギンアップデートとは
ペンギンアップデートとは、Googleの検索順位を決めるためのアルゴリズムのアップデートのひとつです。
このアップデートでは、自作自演リンクや悪徳SEO業者が販売したりしているリンクを購入したりするなどして得た低品質なリンク、スパム行為などをおこなうサイトの検索順位を下げたり、場合によっては検索結果にも表示されないインデックス削除というペナルティを課すようなアップデートです。
いずれの措置もウェブマスター向けガイドラインに著しく違反しているページに対して影響しており、このような検索エンジンを欺いて検索順位をあげようとすることをブラックハットSEOと言います。
Google検索エンジンのアルゴリズムは、質の高い検索結果をユーザーに提供できるよう日々改善を繰り返しており、このペンギンアップデートもその一環となります。
ペンギンアップデートの名前の由来は「白黒をはっきりさせる」ということからきており、先に実施されていたパンダアップデートも白黒の動物であることから名付けられています。
ペンギンアップデートが影響するサイト
ペンギンアップデート以前は、低品質なサイトからのリンクの場合にもリンク本数が多ければ、検索結果で上位に表示されていました。
このアップデートでは、リンク本数が多いと検索上位に表示できる仕組みを悪用し、低品質なサイトからのリンクを大量に設置するなどの行為を行っているサイトが一様に順位下落やインデックス削除といったペナルティを受けていきました。
Googleのウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)に違反するブラックハットSEOを行っているサイトが検索上位にならないようなアルゴリズムになっています。
ここからは具体的にガイドラインに違反するブラックハットSEOとはどのようなものかをみていきましょう。
コンテンツの自動生成
コンテンツを自動生成するプログラムを用いて無料ブログサービスなどに意味のないページを大量に作成し、そこから意図的にリンクを貼ることでリンク数を増やす行為
リンクプログラムへの参加
質の低いディレクトリサイトやブックマークサイトに登録するなどして、自作自演の被リンクは大量に作成する行為
クローキング
検索順位をあげるためにクローラーが巡回するページに不自然なほど多くのキーワードを詰め込んだり、検索エンジンのクローラーに検索ユーザーとは違う内容のページを見せるといった行為
不正なリダイレクト
クローラーが巡回した本来のページとは異なるページを検索ユーザーに表示する行為
例えば、特定のページが上位表示された場合に検索ユーザーにだけ別途用意したコンテンツとは無関係のランディングページに自動リダイレクトするように変えるなど。
隠しテキストや隠しリンク
過剰に多くのキーワードを乱立させたりリンクを貼りつけたりして、それらのテキストをCSSを使って白背景に白テキストにしたりフォントサイズを0にするなどしてユーザーには見えずにクローラーだけが認識できるようにする行為
ページへのコンテンツに関係のないキーワードの詰め込み
電話番号や市町村名が不自然に羅列させるような意味のない行為
リッチ スニペット マークアップの悪用
リッチスニペットに、虚偽のレビューやユーザーに一切表示されない文言などを設定するなど、検索ユーザーを騙そうとして行う行為
ペンギンアップデート導入から現在
2012年4月に導入され、2016年9月までのあいだに計7回が手動で実施されました。
- ペンギンアップデート1.0 – ペンギンアルゴリズム導入 (2012年4月24日)
- ペンギンアップデート1.1 – データの更新 (2012年5月25日)
- ペンギンアップデート1.2 – データの更新 (2012年10月5日)
- ペンギンアップデート2.0 – アルゴリズム更新 (2013年5月22日)
- ペンギンアップデート2.1 – アルゴリズム更新 (2013年10月4日)
- ペンギンアップデート3.0 – アルゴリズム更新 (2014年10月17日)
- ペンギンアップデート4.0 – アルゴリズム更新 (2016年9月23日)
2016年9月に実施の2年ぶりのペンギンアップデート4.0が実施されたのを最後に、ペンギンアップデートはコアアルゴリズムに統合され、リアルタイムで適用されるようになりました。
パンダアップデートと同様に、コアアルゴリズムに統合されてからは、告知や影響範囲などの発表自体も終了しました。
また、サイト全体への適用からページ単位への適用にアルゴリズム変更も同時に行われています。
ペンギンアップデートとパンダアップデートの違い
ペンギンアップデートによく似たアップデートにパンダアップデートというものがあります。
どちらもGoogleの検索アルゴリズムアップデートのひとつで、質の低いサイトの検索順位を下げるというものですが、大きな違いでいうと下記のようになります。
ペンギンアップデート | リンクの質 |
パンダアップデート | コンテンツの質 |
ペンギンアップデートは「質の低いリンクやスパム行為などのガイドライン違反」に対して順位を下げ、パンダアップデートは「質の低いコンテンツ」の順位を下げる対応をしています。